しながわ 笑顔のバトン
お父さんの背中を見てカメランの道を進む
『昔は、とにかく親父にずっとついてたよね。カバン持ちで、出かけるときはいつも一緒にくっついて行ってたよ!
西五反田にある”花街”によく足を運んで、そこには、芸者さんが200~300名ぐらい居てさ、泊ったり待機したりする”待合”があったり、芸者さんが踊りを稽古したりする見番があって、そして、その付近には、料亭が軒並みにずらーっとならんでて、御酌したりする”太鼓持ち”の人があっちこっち走ったりする姿をよく見たよね。
雨が降れば、蛇の目傘さして、高下駄を履いている芸者さんが粋な感じでいてね。
着物の裾を持ちながら、声がかかれば料亭に足を運んで・・・風情があったよ。
”手古舞(てこまい)”などやってて、特別な日などにたくさんの芸者さんや偉い人が行列をやったり、その時によく芸者さんがお店にきて写真をとっていたよ。』
昭和13年ごろの五反田駅前・大崎広小路・池田山
【五反田 大映劇場】昔は五反田にも映画館が結構あったそうです!
『正月からお客さんがたくさん来て大忙しで、白黒の写真を撮って、
お昼でも朝も食べる暇なく、お客さんは、ひっきりなしでさ~
成人式、家族写真、七五三などを取ってる親父の姿を見ていたら、そのまま引き込まれてね、
いい商売だな~って思ってさ、そのまま、親父から引き継いでカメラマンの道を歩んだんだよね。』
時代が変わってカメラもだいぶ変わってきましたが、一番いいカメラは?
『ん~、そうだね、最近は、いろんなのがついてて、ややこしいし、めんどくさいよね。
やっぱり、昔のが一番使いやすいよ!性能もとても良いし、頭使わなくていいしね(笑)
いい写真が良く取れるしさ~
あの頃のカメラのフラッシュは、マグネシウムで、閃光器の中に小さいダイヤモンドみたいなものが入っててさ、
煙を立ててとってたんだよ。今もあるけど、壊れてボロボロだよ(笑)
でもね、この大判フィルムのは、今も使えるんだよ。昔はガラスだったけど、今はフィルムを入れて白黒だけど撮影してるよ。』
カメラの話になると、特にいきいきされてます
昭和20年代から使用されている現役機!!