○本日は宜しくお願いします。

○早速ですが、教室のコンセプト・特徴をお教え下さい。

（1）身体を動かしながら身体の学習を行っています。
人間は自分のからだを思いのほか知らないものです。
それで「身体の哲学」というテーマを掲げて身体のことを知って生き方に生かしていこうと提案しているのです。
生き方がそこから変わる、身体を通して気づく（自己発見）できる。
今まさに生きていることが自己実現であり、自己表現なんです。
単にその準備を行うだけでなく、今、生きていて自分の行動を身体のレヴェルで知る（感じとる）。その生きた行動が智恵になり、智恵が行動を伴う総合的な自分の身体創りを学びます。

（２）身体の調整を行っています。
身体を総合的にセルフメンテナンス（自己管理）していきます。身体には一人一人くせや歪みがあります。身体の歪みは性格にも関係するものなのでその調整を行います。
日本人は胸に手を当てて考えるとか、どこかで天が見ているという考えがあり、日々自分を良くして行こうという考え（向上心）が本来ある民族ですが、最近はそうしたことは忘れられてしまっています。
身体が改善され、心身にゆとりが出てくると、そうした日本人のよさが自然に表われてきます。

（3）骨のちから
骨は身体の物理的な支えと同時にエネルギー面でも血液を造り、カルシウムを貯え、ホルモンの調整をするなど支えている。
簡単に言うと、骨が健康（丈夫）であれば身体は元気、精神的（忍耐力、情熱）にも
豊かであるといえるのです。
現代社会はデスクワークが中心で、身体を動かさない為に虚弱な人が多くなっています。
情報化社会なので頭を使う事はとても大切ですが、頭ばかりを使うので頭と身体のバランスが崩れ、仕事への意欲や忍耐力がなくなってきてしまうのです。
生命活動の中心を支えるものが骨なのでその部分をいかに強くするか、回復するかを考えて実践的に指導しています。
骨を強くするには特別な呼吸法があります。
私達は骨呼吸と呼んでいますが、それを行うとどんな人でも短時間で骨を強くでき、驚くほど元気になります。
実は年配の人より、若い人の方が骨は弱くなっているんですよ。運動不足が主な原因でしょう。
若い人達も今、運動不足をどう解消するか、心のエネルギー不足をどう解消するか考えるべきですね、不況以前に身体がもたず自滅してしまうケースが多いように思われます。
まず骨の力を強化することです。

○中々難しそうですが…
●一度、実際にレッスンを開始されるとそれほど難しくないと言われる生徒さんが多いですよ。
身体の哲学と言ってしまうと幅が広すぎるので端的に頭と身体のバランスを取るトレーニングをしましょうと簡単に伝えています。
それでともかくやってみて、効果もあるので、長く継続される事になっていると思います。
その身体哲学の活動の場の一つとして、去年から朝日カルチャーセンターでも公開講座を行っています。
レクチャーとエクササイズの両方の要素をもつクラスは少なく、また身体哲学は独自性が高いので講座の依頼があったのでしょう。
西洋・東洋の方法を交え、心・身体が繋がる事ができ、呼吸・骨のちから
これらを行う総合的に指導する所が他にないので注目されているのだと思います。
朝日カルチャーセンターでは老若男女色々な人が受講されて喜ばれましたね。

●これからも講演を定期的に続いて行います。
朝日カルチャーセンターでは4月、6月と二回行います。
さらには、5月には新しい骨の本がでますのでそれについての講演を行います。
その他に依頼が来ている福祉専門学校では慣れない実習を行う人達にまたはデスクワークの疲れを取る方法としてレクチャーとエクササイズを教えています。
5月にはヨガ、ピラティスの教室でも骨のワークショップを行います。

○今年に入り色々と広く活動されましたが何かキッカケがありましたか
●震災後、時代の変革期にあり、生き方に迷走していた事に皆が気が付いてきたのではないのでしょうか。
自分らしい生き方をしてきたかという問いに多くの人が気付いて来たのではないかと思います。その為には何が必要か。そのひとつの選択として身体哲学道場の活動が理解され、外部からの依頼が急に増えてきたのではないかと考えています。
今は一番高齢の生徒さんは87歳、下が20代です。

○心と身体のメンテナンスを行っていれば、年齢を重ねても心身共に元気で不安もなく幸せに生きて行けるという事ですね。
●はい。簡単に言えばそうなりますね。

○今後の活動についてお教え下さい。
●色々な方に簡単に始められるワークショップを色々企画しています。
ご期待下さい。

○ご協力頂きありがとうございました。