新居浜・西条お役立ち情報館
2021年5月から、災害時の避難情報は「避難指示」と「5段階の警戒レベル」で伝える新しい方式になりました。警戒レベルの内容と避難場所について、改めて調べておきましょう!
今年も3月11日を迎え、2011年発生の東日本大震災から13年が経ちました。
本年も元日から石川県の能登半島を震源とする地震が発生し、最大震度7を記録しています。東日本大震災に比較すれば、被害範囲こそ局地的なエリアに留まったとは言え、死傷者も出ており、被害そのものは甚大でした。
石川県の公表によると、亡くなった方の約9割(※)が家屋倒壊に巻き込まれたことが原因となっており、自宅の耐震化や速やかな避難の重要性がうかがえます。
※公表にあたり遺族の同意を得た死者114名中の割合。
2024年2月26日、愛媛県南予を震源とする地震が発生しました。
松山市や西条市では最大震度4を観測。数秒の揺れではありましたが、棚の上などから物が落ちてくる等、それなりに大きな揺れを感じた方も多いと思います。
これまで他の地域に比べると、大きな地震被害は少ない四国地方ですが、100~150年の周期で発生すると考えられている「南海トラフ巨大地震」発生の際には震源域になると予想されています。四国でも地震への備えや十分な警戒は必要です。
2024/4/18 追記
2024年4月17日、豊後水道(愛媛県と大分県の間辺り)を震源とする地震が発生しました。県内では、愛南町で震度6弱、宇和島市で震度5強など、南予地方を中心に強い揺れとなり、新居浜・西条でも震度3~4を観測しています。
松山気象台の発表によると愛媛県で震度6以上を観測したのは、1924年以来100年ぶりとのこと。
気象庁による会見では、今回の地震は「南海トラフとは地震発生のメカニズムが違う」と発表がありましたが、今後1週間程度は同程度の地震への警戒が必要だそうです。
避難場所やルート、連絡方法、倒れやすい家具、非常食の準備など、今一度ご確認ください。
2021年5月から、災害時の避難に関する情報の伝達方法が変わりました。
それまでは気象庁等からの注意報・警報を受けて、市町村から「避難勧告」と「避難指示」が発令されていたのですが、情報を受け取る住民に緊急度が正しく伝わりにくいといった課題があったそうです。
※内閣府防災情報ページより引用
有識者を交えた会議等の結果、法改正が行なわれ、避難勧告は廃止となり、現在は「避難指示」に一本化されました。
・災害発生の危険度
・的確な避難行動
これらがより直感的に伝わるよう、避難指示が出る際には合わせて「警戒レベル」も発表されます。
警戒レベルが「3」になったらご注意ください!
レベル3発令で、以下に挙げるような避難に時間を要する人は避難開始です。
・高齢者
・障がいのある方
・妊婦や乳幼児
・上記にあてはまる方のご家族や支援者
警戒レベルが「4」になった場合、対象区域の人は全員避難です!
これより先の警戒レベル5は、すでに災害が発生しているか、発生直前になっており、命に危険が迫る状況です。遅くとも警戒レベル4までの段階で安全な場所への避難を開始しましょう。
▼政府広報オンライン:
「警戒レベル4」で危険な場所から全員避難!5段階の「警戒レベル」を確認しましょう
▼内閣府防災情報ページ:
2021年からの新たな避難情報に関するポスター・チラシ[PDF形式]
※上記に掲載した画像の詳細版が見られます。
避難情報が上記のように改められたのは、もちろん「日本に住む全ての人に情報がより伝わりやすくするため」ですが、5段階の警戒レベルを発表することにした理由は、愛媛県も無関係ではない災害が出発点となっています。
実は、2018年6月28日~7月8日までに西日本を中心に発生した集中豪雨「平成30年7月豪雨(通称:西日本豪雨)」がきっかけなのです。
愛媛県内各地で観測史上最大やそれに近い降雨量が記録され、特に南予地方では大きな被害が出ました。その中にはダムの放流をめぐっての情報伝達の遅れや避難の緊急度がうまく伝わらなかったために起きてしまった被害もあり、災害時の情報提供の仕方について社会に一石を投じる形となりました。
最終的にこの豪雨被害をきっかけに「警戒レベル」の運用が始まりましたが、翌年(2019年)の東日本台風でも避難遅れによる被害が広がったことから、災害対策基本法の法改正を経て、5段階の警戒レベルと避難指示による情報伝達が行なわれることになりました。
新居浜市役所が提供している防災情報へのリンクです。
総合防災マップのページでは、新居浜市全域の災害の種類ごとのハザードマップや避難情報のほか、災害に関する基礎知識等もまとめられたPDF冊子をダウンロードすることができます。
災害が発生すると、被災地への安否確認などのために通話が混雑し、緊急度の高い連絡や必要な確認が取りにくくなる場合があります。そして、このような状態になった場合は、NTTや携帯電話各社から「災害用伝言ダイヤル」や「災害用伝言板」のサービスが提供されます。
連絡が取れないと不安な気持ちになりますが、まずは落ち着いてこれらのサービスをご利用ください。
災害用伝言ダイヤル、災害用伝言板は、基本的には災害発生時にしか利用できない仕組みですが、普段からの備えや確認のため、毎月体験利用ができる日が設けられているほか、正月や防災週間なども体験利用日に設定されています。
使い方を確認するためにも、体験利用日をぜひご活用ください。
利用方法や体験利用日の確認など、詳しくは、以下のリンク先をご確認ください。
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NTT以外に、docomo・au・ソフトバンクといった携帯電話キャリアからも災害伝言サービスは提供されます。詳しくは、以下のリンク先をご確認ください。
この他の格安SIM系の携帯電話(Y!mobile等)でも災害伝言サービスは提供されます。
検索サイトで「(ご利用中の携帯電話会社の)名称 災害伝言板」を検索してください。
現在は、万が一の災害が起きた時に役立つスマホアプリが多数出ています。
その中の1つ、Yahoo!防災速報アプリをご紹介します。
災害発生の通知、災害マップ、防災手帳(お役立ち情報まとめ)がまとまったアプリです。
地震以外に、大雨・洪水・土砂災害なども通知されるため、さまざまな災害に備えることができます。
本記事の内容は、以下の政府による公的情報サイト等を参考にしています。
防災に関するさまざまな内容がまとまっているので、ぜひご一読ください。3分程度の動画による説明が掲載されているページもあります。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。